■ これからの子どもに必要な“自分で食べていける思考力”とは?
最近、「来年度の新卒採用を見送る大企業が増えている」
という話を耳にしました。
理由は、AI(人工知能)の急速な進化です。
これまで人間が担ってきた仕事の多くが、
AIやロボットに置き換えられつつあります。
経理・事務・カスタマーサポート・分析業務……。
数年前まで「ホワイトカラー」と呼ばれていた職種でさえ、
AIが正確かつ高速にこなす時代が到来しました。
企業にとってみれば、
「どんな人材が、どれだけ必要なのか?」さえも、
AIの進化具合によって決まるため、
現時点では人間の採用計画すら
立てにくいのが実情のようです。
必要があれば、そのときに必要なスキルを持つ人だけを
“スポット的”に採用すればいい。
そんな流れが、すでに始まっているのかもしれません。
■ 「いい大学を出て、いい会社に入れば安泰」の時代は、もう終わった
これは、私たち大人にとっても衝撃的なことですが、
もっと深刻なのは
今の子どもたちにとっては
「これが当たり前の未来」になるということです。
親として、「この子が将来困らないように」と願い、
教育を整え、習い事をさせ、
進学を支援してきたつもりでも、
子どもが大人になる頃には、
“企業に雇われる”という選択肢自体が
限定的になっているかもしれないのです。
では、これからの社会で生き抜いていくには、何が必要なのでしょうか?
■ 求められるのは「創造力」「感性」「直感力」
人間がAIに負けない分野とは何か?
それは、創造力、感性、直感、
そして人間らしいコミュニケーション力です。
AIは、データをもとに判断し、
過去のパターンから
未来を予測することは得意ですが、
「0から1を生み出す発想」や
「目に見えないものを感じ取る力」は、
まだ人間ならではの特権です。
未来の社会で生き残るのは、
- 新しい価値を創造できる人
- 他人の心に寄り添える人
- 感性を磨き、自分らしさを発揮できる人
つまり、「自分という存在を最大限に活かせる人」なのです。
■ 子どもに“自分で食べていける力”を育てるには?
それはまさに、
「自分の人生を自分で切り開く力」
=自律脳を育てることに他なりません。
自律脳とは、
外側の評価や他人の期待に
振り回されるのではなく、
自分の内なる声を
聴き、感じて、考えて、
行動を選ぶ力のこと。
この力を育てていくことこそが、
これからの時代を生き抜く子どもたちへの、
何よりのギフトです。
■ 子育てで大切なのは「正解を教えること」ではなく「選ばせること」
これまでの教育では、
「決まった正解を覚えること」が重視されてきました。
でも、これからは正解がひとつではない時代。
だからこそ、
「自分で問いを立て、考え、選び、決める」プロセスを、
子どものうちから日常で経験させていくことが大切です。
親の私たちが、子どもに手渡せる最大の力は、
「自分の内なる声を信じて、選び取る力」です。
これは学校では教えてくれません。
家庭こそが、その力を育む“最初の学びの場”なのです。
■ 一刻も早く、「自律脳を育てる子育て」を始めよう
社会がどう変わろうとも、
AIがどんなに進化しようとも、
“自分で考えて、自分の道を選べる子”
は、どんな未来でも生きていける。
それが「自分で食べていける思考力」です。
私たち親ができることは、
今すぐにでも、自律脳を育てる関わり方
へとシフトしていくこと。
未来のために、今、できることから始めましょう。