お金は“大切”だけど、“目的”じゃない
これからの子どもに必要な「自律脳的マネー感覚」とは?
最近、「お金の教育が大事」と
言われるようになってきました。
たしかにこれからの時代、
お金の使い方や知識は必要です。
でも私は、それよりも
もっと大事なことがあると思っています。
それは、お金を使う前に
「自分の心がどう感じているか」
に気づける力を育てること。
なぜなら、お金というのは
「みんなが価値があると信じているから
成り立っているもの」だからです。
1万円札自体に“力”があるわけではありません。
「これでごはんが買える」
「これがあれば安心」と、
多くの人が信じているから
価値があるように見えているだけなのです。
だからこそ、「お金がすごい」
「お金があればなんでもできる」と思い込んでしまうと、
子どもたちは知らないうちに、
お金に振り回されるようになってしまいます。
たとえば、
- お金がもらえるからやる
- 損しないほうを選ぶ
- ほかの人より多く持っていないと不安になる
そういう感覚が当たり前になってしまったら、
「ほんとうはどうしたい?」という気持ちが
見えなくなってしまいます。
だからこそ、自律脳の視点が大切です。
🧠 自律脳とは
自律脳とは、
「まわりの意見」や「常識」ではなく、
自分の感じたことや、
心の声に気づいて、
自分で選ぶ力のこと。
お金と向き合うときにも、この感覚がとても大事になってきます。
🌱 子どもと一緒にできる“お金との対話”
お金の知識を教える前に、
まずは親子のコミュニケーションの中で、
こんな問いかけをしてみませんか?
- 「このお金で、どんなことをしたら
“たのしいな”って思えるかな?」 - 「これって、自分にとって“大切”って思えることかな?」
- 「だれかがニコニコしてくれる
ような使い方って、どんなのがあるかな?」
こういった対話を重ねることで、
子どもは「自分の気持ちとお金のつながり」
を少しずつ感じるようになります。
「買う/買わない」ではなく、
「なにに使いたいか?」「なにがうれしいのか?」
を自分の感覚で決める。
これが、お金を道具として使うための
自律脳的な第一歩です。
🌟 最後に伝えたいメッセージ
お金はたしかに大切です。
でもそれは、「生きる目的」ではなく、
「自分の想いをカタチにするための道具」です。
だからこそ、子どもたちには
こう伝えていくのをお勧めします。
「お金はね、
自分の命や時間をどんなふうに使うかを決める
“チケット”みたいなものなんだよ。」
お金の知識よりも先に、
「自分が大事にしたいこと」
「うれしいと感じること」を大切にできる心を育てる。
それが、これからの子どもたちに必要な
“お金の教育”ではないでしょうか。