アイヌとして生きるという映画を観てきた。
宇梶静江さんというすでに90歳を超えた女性の価値観を描いている。
ちょうど私は、自分の中心にあるべきバリューについて、最近考えていたところだったので、
とてもタイムリーな内容だった。
アイヌ民族について少し説明してみます。
アイヌ民族は元来狩猟採集民族であり、文字を持たず、物々交換による交易を行ってきた。
アイヌの人々は東北北部から北、北海道、樺太、千島列島という広い範囲に暮らしてきた先住民族。
日本の中央政権はアイヌ民族に対し、同化政策を押し付け、第二次世界大戦前までは、アイヌを土人と表していました。
和人との生活格差、社会的格差は大きく、差別を受けることも多いので、アイヌが自分の出生を隠して、和人として暮らしている例も少なくありません。
アイヌ文化の素晴らしいところは、あらゆるものにカムイ(神)が宿ると考え、豊かな自然への感謝が原点となっていることです。必要な量だけを摂り、感謝し、頂き、多くは欲しない。
この考え方がアイヌ民族の心の中の柱になっているので、全てその柱に沿って物事が進んでいく。
現代、和人である私たちの生活は、さまざまな問題を抱えている。大量生産、大量消費の時代はもう終わりを迎えつつある今、ゴミの問題にしろ、人間関係、親子の問題にしろ、アイヌの生き方の中で、参考にすべき点が多々あることに気づいた。
人としての原点に戻るという意味で、アイヌの暮らしや考え方に目を向けてみるのも、私にとって必要なことだと思った。